■グローバル生保になるか議論重ねる
--経済が緩やかに回復しているとの見方がある。保険契約にも明るい兆しが出ているか
「まだそこまではいかない。ただ、生命保険市場が将来伸びるだろうと思う競合は多い。足元で商品や価格、チャネルが多様化して競争が激化している。主力の営業職員が将来の不安を感じ始めているが、会社としては、(営業職員に対し)追い風を送るので自信や勇気につなげて前に突っ走ってほしい」
--昨年は競合他社が販売チャネルの多角化を進めた一年だった
「対応を検討していくが、販売チャネルと代理店チャネルは別物だと考えている。当社のマーケット調査では、保険を自ら選びたいと考える人が増える一方、対面で加入したい顧客が約9割いることが分かった。顧客との接点を持つ手段として、インターネットや新聞広告、直営の販売店舗を使って、保険をアピールするが、販売は営業職員が手がけていく」
--米国の利上げで運用面や商品に影響はあるか
「米国の景気は底堅く、穏やかに上がっていく流れは腰折れることはないだろう。一方、日本の経済は金融緩和の出口まで先が長いということで、この異常な金利はしばらく続く。当社にとっては、足元の運用は、円安効果で好調だが、新規の顧客から預かった資金の運用利回りが難しく、今後、ボディーブローのように効いてくる。販売面では、競合が銀行窓口で販売している外貨建て保険は、顧客が為替のリスクをとって米国や豪州の利回りや利率を享受しているが、当社は対応できていない。2017年中には販売したい」