自動車関連企業の労働組合で構成する自動車総連は14日、東京都内で中央委員会を開き、平成28年春闘で「月額3千円以上」のベースアップ(ベア)を求める方針を決定した。ベア要求は3年連続。待遇の底上げや格差是正を目指し、直接雇用の非正規従業員の賃上げを「時給20円」を目安に初めて要求する方針も決めた。
同総連によると、加盟労組の約2割は26、27年とも賃上げがなされなかった。相原康伸会長は同日の記者会見で「大企業のみならず、中堅・中小企業や非正規従業員にも賃上げの傘の下に入ってもらう」と述べた。
また、大手の業績改善の恩恵が中堅・中小企業に波及するよう、新たに「付加価値の最適循環運動」を始めることも決定した。経営者側にも協力を求め、下請けに対する値下げ要求の緩和などを労使で検討するよう要請する。