--今年は、どういった分野で事業機会が増えるとみているのか
「IoT(モノのインターネット)の普及を通じ、より多くのデータを処理・分析しマーケティングを行う動きが加速するはず。現場からデータを吸い上げる領域に大きなビジネスチャンスがあると予測している。また、人手不足によって合理化投資が進むとみており、ロボットだけではなくさまざまな分野で自動化に対するニーズが高まる。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の大筋合意に伴い食の安全・安心という観点から、異物混入対策の引き合いもある。インバウンド(訪日客)関連の需要増も見込める」
「また、特殊な発色顔料をコーティング剤にして塗布することで、さまざまな物を感熱素材に変える技術について、日本などでの独占販売権を取得した。営業利益率は30~35%と高いので、われわれの収益体質を大きく変える可能性を秘めている」
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【プロフィル】松山一雄
まつやま・かずお 青山学院大文卒、米ノースウエスタン大ケロッグ経営大学院卒。2001年サトー(現サトーホールディングス)入社。専務執行役員、副社長を経て11年10月から現職。東京都出身