三菱ふそうトラック・バスは26日、核開発に関する経済制裁が解除されたイラン市場に参入すると発表した。現地の販売代理店と契約をすでに締結し、小型トラック「キャンター」の販売を年内に始める。制裁解除で活発になる物流など商用車市場の成長を見込み、早期参入でシェア獲得を狙う。
親会社のドイツのダイムラーがイラン市場復帰を決定したことを受けた措置。都市間輸送を主な用途とする大型トラックを販売するダイムラーに対し、三菱ふそうは小口物流業者などの需要を取り込む考えだ。
キャンターは川崎製作所(川崎市)から輸出する。制裁開始前に商用車を中心に年約1万台の販売実績があったダイムラーのブランド力などを活用し、新興市場を攻略する。
三菱ふそうによると、イランの商用車市場は年約2万2千台。3~5年以内の買い替え需要も約3万台を見込み、制裁解除で市場拡大が期待される。