現預金を潤沢に持っている企業や借金の少ない企業など、最初は短絡的にポイントを絞って見てしまう担当者もいた。そこで牧野支店長は3社のキャッシュフロー計算書を作成させたり、損益分岐点分析をさせたりと、さまざまな角度から検証。最終的にどの企業を選ぶのか、選んだ理由とともに考えさせた。
財務面だけとはいえ、あらゆる分析を行ったが、担当者の答えは割れた。ただ、牧野支店長は「一応の解答は用意していたが、企業の成長性に『正解』はない。数字的な裏付けを基に理論的な説明をできるようにするという研修の狙いは達成できた」と話す。
取引先への融資セールスや上司への案件報告など、あらゆる場面で「数字に着目し、数字を分析し、数字で語る」ことを重視する牧野氏。日々の法人塾を通じ、数字で語るトレーニングを積ませている。
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(編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp