--新日鉄住金の出資比率は51~66%の範囲で考えているというが、100%でないのはなぜか。また今回の子会社化は、日新製鋼単独での生き残りは難しいとの判断か
進藤氏「完全子会社となれば、上場できない。独立性がなくなる。日新製鋼の強みは、大変きめ細かな営業活動だ。いろいろな顧客の繊細な需要をとらえ、きめ細かにマーケット活動をする。ブランド力も確立している。この強みとブランドを十分に確立するには、独立性と機動性が必要だ。それで51~66%で子会社化するという考え方だ。これが最大の効果を出す組織体制だろうと考えている」
三喜氏「日新製鋼の強みをどう生かしていくか。そのために経営資源をどう使うかだ。ここに尽きる。そのためにはこの選択肢がベストと考えた」
--日新製鋼は呉製鉄所(広島県呉市)の高炉を1基休止する。残る1基も止めるのか
三喜氏「もう1基の高炉に経営資源を集中するつもりだ。2基とも止めるという選択肢はない」
--高炉を止めることに伴い、人員削減はあるか
三喜氏「雇用は守る。高炉が1基止まれば合理化は進むが、いろいろな仕事がある。それを受け皿としてトータルで雇用を守る。ほかにも今から戦略的にいろいろなことを考えないといけない。大ナタを振るうような話ではない」