経団連が新たに選任する副会長人事が、4日までに固まった。東京ガスの岡本毅会長(68)、三菱商事の小林健社長(66)、三越伊勢丹ホールディングス(HD)の石塚邦雄会長(66)、三井住友銀行の国部毅頭取(61)の4氏を起用する。8日に開く会長・副会長会議で内定し、6月の定時総会を経て就任する。
4氏は現在、いずれも会長の諮問機関である審議員会の副議長を務めている。デフレ脱却、経済の好循環を目指す榊原定征経団連会長の路線で一致していることから選出された。
副会長にはこれまで、大手メーカーや金融機関、商社の経営トップが就くケースが多く、三越伊勢丹HDのような流通業界出身者の前例は少ない。特に百貨店のトップが副会長に就くのは初めて。
また、地域性が強いガス会社出身者から副会長就任も異例。4月の電力小売り自由化をにらみ、エネルギー分野での改革への提言などを期待したもようだ。