【講師のホンネ】安全へのこだわり 大谷由里子 (1/2ページ)

2016.2.10 05:00

 日本では、さまざまな業界や団体、会社や地域で「安全大会」という行事が行われる。この大会では、基調講演がよく行われ、お坊さんや警察官などが講師として呼ばれる。20年ほど前から、私にもお声がかかり始めた。最初は、「なぜ、私に…」と、疑問に感じていた。ところが、私を推してくれた担当者は「明るい話をしてほしいから」「コミュニケーションと安全は、結びつくから」という。受けた以上は、精いっぱいお役に立ちたい。当時、イベント会社を経営しながら、人一倍、安全にこだわっていた。

 30年以上も前のことになる。私の父は開業医だった。大学病院を辞めて開業することになった父に対して、多くの患者さんたちは、このままずっと先生に診てほしいと希望した。奈良の田舎町でとても不便な場所での開業。父は、患者さんたちの足代わりに、親戚を雇ってバスの送迎をサービスした。順調にすべり出したある日、送迎バスが事故を起こした。テレビのニュース速報にも流れ、多くの人がけがをして1人の方が亡くなった。父は謝罪し、母は、土下座して回った。マスコミは、「医者がもうけに走った結果の事故」と、記事にしようとした。ところが、そんな父と母を守ってくれたのは患者さんたちだった。記者の取材やインタビューを受けた患者さんは、「先生は、もうけのためなんかじゃない。私たちのために、ここまでしてくれているんです」と、口々に言ってくれた。

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