揺れ動くシャープ、拭いきれぬ不信感 鴻海と革新機構で“両天秤” (3/4ページ)

2016.2.13 17:06

サイン入りの文書を手にする鴻海精密工業の郭台銘会長=大阪市阿倍野区

サイン入りの文書を手にする鴻海精密工業の郭台銘会長=大阪市阿倍野区【拡大】

  • シャープ本社で報道陣の取材に応じる鴻海精密工業の郭台銘会長=大阪市阿倍野区のシャープ本社(彦野公太朗撮影)
  • 報道陣の取材に応じる鴻海精密工業の郭台銘会長=5日午後、大阪市阿倍野区のシャープ本社(彦野公太朗撮影)
  • シャープ買収交渉で本社を訪れた後、Vサインで引き揚げる鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘会長=5日、大阪市阿倍野区のシャープ本社(宮沢宗士郎撮影)
  • シャープ本社=大阪市阿倍野区(柿平博文撮影)

 ただ、シャープも鴻海を全面的に信用したわけではない。過去にいったん合意したシャープへの出資を見送った経緯があるためだ。

 シャープは、鴻海の7千億円規模の拠出額もさることながら、雇用の維持や事業の一体再生を約束したことを評価して交渉を本格化させた。しかし、高橋興三社長は「交渉の段階で出資金を下げるなど、理屈に合わないようなことがあれば提携には至らない」と牽(けん)制(せい)している。

 この日、シャープ本社での高橋社長らとのトップ会談を終えた郭会長は「40歳以下の社員はリストラしない」と報道陣に明言したが、国内の生産拠点の存廃やベテラン社員の処遇には言及しなかった。

 「シャープの赤字(の大半)は太陽光パネルから来ている」とも述べ、リストラを示唆した。提示した条件に微妙な変化をにおわす言葉に、シャープとの溝が深まる可能性がある。

シャープが優先交渉契約を否定したことについて、帰国前の…

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