【フロントランナー 地域金融】気仙沼信用金庫 復興・産業再生へ支援(5) (1/2ページ)

2016.2.22 05:00

高橋弘則氏

高橋弘則氏【拡大】

 ■ヨシエイ加工事業再開に奔走

 気仙沼信用金庫が手掛けてた被災企業の事業再開支援の一つにフカヒレ加工・販売のヨシエイ加工がある。

 気仙沼は「フカヒレ生産日本一のまち」。ヨシエイ加工の主な取扱商品は乾燥加工または冷凍加工した業務用のフカヒレで、気仙沼港近くの沿岸部に本社・工場を構えていた。

 震災で建物は全壊し、原料や商品も全て流されたが、村上芳二郎代表取締役社長の事業再開に向けた決断は早かった。

 「震災で頭の中は真っ白だったが、事業を続けるか否かをまずトップが決めないと、何事も前に進めることはできない。従業員の生活のこともあり、いままで築いてきたお客さまからの信頼や借り入れをしている金融機関を裏切るわけにもいかない。そう考えると事業再開の選択肢しかなかった」と、振り返る。

 事業の再建には、まず原料を仕入れるサメ肉卸業者との取引を再開する必要がある。海外からの輸入原料も多く出回る中、気仙沼ブランドに強いこだわりを持つヨシエイ加工は、気仙沼港に水揚げされるサメを取り扱うサメ肉卸業者から仕入れることができないと商売が成り立たない。取引していたサメ肉卸業者も被災したが、支社が千葉県銚子市にあり、村上社長は早速仕入れの協力を取り付けた。新工場の建設用地も手元に売掛金が残っていたため、震災前から目星を付けていた土地の購入にすぐ動く。

 震災発生から1カ月後には事業の再建計画を作成。村上社長は事業再開に必要な資金を調達するためメーンバンクを訪れたが、担当者からは「まずは旧債務のことから考えましょう」と色よい返事をもらえない。計画を練り直して再度、交渉に臨んだが結果は同じ。そこに助け舟を出したのが気仙沼信金で復興支援課次長を務める高橋弘則氏だ。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。