米下院の司法委員会で証言するFBIのコミー長官=1日、米ワシントン(UPI=共同)【拡大】
銃乱射テロ容疑者のスマートフォンのロック機能解除をめぐり米連邦捜査局(FBI)と製造元のアップルが対立している問題で、FBIのコミー長官は1日、捜査ミスでスマホの中のデータ入手が難しくなったと認めた。下院司法委員会の公聴会で捜査上の「誤りがあった」と述べた。
捜査の初期段階でFBIは問題のスマホのデータが保管されているインターネットサービス「アイクラウド」のパスワードをリセットするよう指示。アップルはアイクラウドを使った情報提供には協力姿勢を示しており、複数の米メディアはリセットしなければデータを入手できたはずだと指摘していた。長官の発言はこれを追認した形。
長官は、仮にアイクラウドが使えたとしても「スマホの中の情報を全て入手することはできない」と説明。スマホのロック解除をアップルに求める姿勢を重ねて示した。
アップルはスマホのロック解除を可能にするソフトウエアの製作を拒否している。この日の公聴会にはアップルの法務担当役員も出席。「ソフトウエアは全てのスマホに適用できる」とし、悪用された場合の危険性を強調した。(共同)