ドコモ、音声通話にネットワーク仮想化技術 システム障害時の復旧能力向上

2016.3.9 08:32

 NTTドコモが、災害や通信の混雑でシステム障害が起きた場合に正常システムで処理を代替できるネットワーク仮想化技術を2017年度以降に音声通話に導入することが8日、分かった。仮想化技術を導入した高速データ通信サービス「LTE」の稼働を9日に東京都内の一部地域で開始し、16年度から全国に順次拡大していく方針。音声通話も含めた携帯電話ネットワーク全体に仮想化技術を導入することでシステム障害時の復旧能力が向上するほか、設備投資コストを10%以上削減できるとしている。

 ネットワーク仮想化技術は、特定のサーバーで動作するソフトウエアを緊急時に仮想的なサーバー環境で動作させるための制御技術。複数の異なるソフトウエアを同じサーバー環境で使えるようになるため、ネットワークの一部に障害が発生したり災害などによる通信混雑時でも、正常稼働しているサーバーが代替ネットワークを構成して通信の接続処理を行えるようになるという。

 データ通信の実験では、20回のうち1回しかつながらない通信混雑が、仮想化技術によって4回のうち1回に改善し、最大5.7倍つながりやすくなった。サーバー故障時の交換作業は通常1~2時間かかるが、代替ネットワーク稼働までは10分程度で済む。ドコモは現在、ネットワークの障害対応のためにサーバーシステムを二重化している。仮想化技術を本格導入すれば、設備投資コストは大幅に削減できる見通しだという。

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