【論風】カード情報の流出対策 流通業の国際競争力を左右 (2/3ページ)

2016.3.10 05:00

 ◆暗証番号の問題

 もう一つ、暗証番号の問題もある。犯罪者は、私たちがあまり重要でないと気を許した別のサイトから暗証番号を盗もうと狙っている。同じ暗証番号がカードにも使われていると、よそから盗んだ情報で、本人になりすましてカードを使えるからだ。

 カードの会員規約は会社によって違うが、例えばこんな記載がある。

 「カード利用にあたり、登録された暗証番号が使用されたときは、当社に責のある場合を除き、本会員は、そのために生ずる一切の債務について支払いの責を負うものとします」

 カードが偽造されて使われた場合は代金はカード会社が負担してきた。しかし、登録された暗証番号が使われたときは、カード会社に責任がある場合でなければ代金を負担しないというのだ。他から流出した番号のほか、生年月日や電話番号を暗証番号にしていて他人が会員になりすましてカードを使った場合も、会員が支払うことになるらしい。

 さらに、暗証番号だけでは安全でない取引がある。ネット通販だ。ネット通販では、パスワードも入力することで本人確認をしないと、他人にカードを使われることがある。

 近年、パソコンや携帯電話、銀行口座、カード、ネット通販など、暗証番号やパスワードを求められる数が増えた。しかも、これらを使い回すなといわれる。しかし、記憶力には限界がある。また、各種規約には、私たちの多くの「責任」が書いてある。消費者窓口に相談すれば、より柔軟に対応される場合もあるが、会社にもよるし、手間もかかる。規約や法令を全て理解する時間はない。どうしたらよいのか。

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