損保大手3グループ、災害時の商品・サービス拡充 支払い迅速化へ注力

2016.3.10 07:14

 東日本大震災での想定を超える損害の発生を教訓に、損害保険大手3グループが大規模災害に備えた商品・サービスの拡充に乗り出した。地震保険のリスク補償の拡充や保険金の支払いの迅速化に向け、業界全体で取り組んでいる。

 「3・11」でまずクローズアップされた課題が、保険金の支払いの迅速化だ。津波で保険証券が流され契約している保険会社が分からなくなったり、契約者と連絡が取れなくなるケースが頻発したためだ。

 各社は災害時の初期対応の簡素化や保険金支払い体制を強化。東京海上日動火災保険は代理店で直接、事故受け付けを入力できるようにシステムを改善するなどし、昨夏の台風15号では保険金支払いまでの期間が従来に比べ約1週間短縮できた。

 損害保険ジャパン日本興亜では首都直下型地震が発生した場合の地震保険の請求件数を約124万件と試算。膨大な保険金請求に対応するため、電話受け付けなどの拠点を東京に加え、大阪にも設置した。

 津波の被害を受け、自宅を建て替える人が抱える「二重の住宅ローン問題」への対応も進む。地震保険は建物が全壊しても、火災保険金額の50%までしか補償されず、住宅再建や家財を買い直すのに足りない場合がある。各社は地震保険と合わせて火災保険金額の最大100%を補償する特約を発売した。昨年10月に上乗せ部分を拡大した三井住友海上火災保険の場合、従来の特約の1.5倍のペースで契約が伸びている。

 2014年度に火災保険を新規契約した人のうち地震保険にも加入した割合は59.3%。日本損害保険協会の鈴木久仁会長(あいおいニッセイ同和損害保険社長)は「震災から5年が経過し、自然災害への防災の意識が薄れてきているのではないかと危惧している」と述べ、3・11での教訓を風化させないように訴えている。

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