関電はいつカード切るのか? したたかな戦略構築、固唾を飲んで見守る新電力 (1/4ページ)

2016.3.13 07:15

 4月から電力小売りが全面自由化されるのを前に、東京電力や中部電力は、家庭用向け電力販売を独占してきた自社エリア向け新料金やサービスに加え、エリア外への進出策を打ち出すなど攻守の態勢を整えた。一方、関西電力が発表したのは自社エリア向けの守りの新料金1種類だけで、攻めはおろか、守りも出遅れた印象はぬぐえない。ところが、関電の攻勢はこれから本格化するが、守りについては、親子タッグや看板の掛け替えなど、ライバルの新電力を巧みに活用するしたたかな戦略を構築している。(藤谷茂樹)

 グループ内にライバル

 1月、電力販売事業に新規参入する企業「新電力」の電気料金の発表が相次いだ。その1社が、光回線や格安スマホを展開する関電系の通信会社「ケイ・オプティコム」(大阪市北区)だ。同社の光回線利用者を対象に「eo電気」を販売し、電気使用量が増えるほど関電の現行料金より割安になる料金を発表した。

 だが、同社はあくまで関電の子会社。大手電力である親会社と競合することに、1月7日の記者会見では報道陣から質問が集中した。ケイ・オプティコムの藤野隆雄社長は「(関電と戦略を)調整しているわけではないが、顧客を奪うように見えて、関電グループに止まることになる」と説明した。

つまり、「親子」間の競争で親の顧客を奪うことになっても…

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