日本郵政、ゆうちょ銀新社長を外部から招請 6月の株主総会までに

2016.3.17 06:13

日本郵政新社長への就任が決まり、記者会見する長門正貢氏=16日、東京都千代田区

日本郵政新社長への就任が決まり、記者会見する長門正貢氏=16日、東京都千代田区【拡大】

 日本郵政は16日、西室泰三社長(80)が3月31日付で退任し、後任に長門正貢ゆうちょ銀行社長(67)が4月1日付で就任する人事を正式に発表した。ゆうちょ銀は6月の株主総会までに外部から新社長を招請する。

 2月8日から入院する西室氏が今月3日に辞意を示したことから、金融業務の経験が長い長門氏を新社長に選任し、昨年11月に上場したばかりのグループ経営体制を整える。

 長門氏は16日の記者会見で「日本郵政グループが一丸となり上場企業にふさわしい業績をきっちりあげるのをリードするのが私のミッション」と業績向上に意欲を示した。ただ、日本興業銀行出身で金融業務に精通している長門氏も郵便や物流、生保といった業務を含むグループ経営の手腕は未知数だ。

 総務省出身の鈴木康雄上級副社長(65)が長門社長をサポートし、グループ企業の調整役を担う。グループの中核のゆうちょ銀は田中進副社長(56)が社長業を代行するが、長門氏は「金融の達人」を早急に招きたいと話した。マイナス金利で市況が不安定な中、傘下のゆうちょ銀とかんぽ生命の株式売却、政府の日本郵政株式売却や豪社買収による国際物流事業など課題も山積している。

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