さらにハグカムは3月から、グローバルクラウンのレッスンを幼稚園や保育園、学習塾などの事業者向けにもサービスの提供を始めた。バイリンガル講師が少ない地域でも、手軽にオンライン英会話を受けてもらうのが狙いだ。
まず、第1弾として、鹿児島県鹿屋市のつるみね保育園で、週2回(各20分)のグループレッスンを始めた。タブレットの画面をスクリーンに投影し、あいさつや自己紹介、感情表現などを中心に、日常で使える英会話フレーズを学ぶ内容だ。
◆国の教育改革にらむ
ハグカムが、未就学児からの英語教育に力を入れる背景には、2020年までに行われる文科省による英語教育改革がある。「特に3~5歳の未就学児は、改革後の英語教育を全て受けることになり、入学試験などでも、聞く、話す、読む、書くの4技能が求められる世代となる」からだ。
また、IQや学力など数値化が可能な能力である「認知スキル」に対し、やり抜く力や社交性など人間が生きる基盤となる能力である「非認知スキル」が注目されている。道村社長は「幼少期は非認知スキルが伸びやすい時期であるという専門家による指摘もあり、人間の総合力を伸ばせるようなレッスンにしたい」と話し、英会話によるコミュニケーション能力養成の重要性を強調する。
もちろん、インターナショナルスクール(プリスクール)に通わせることができれば、保育の用途を満たし、ネイティブの先生と接するため、上達スピードが速い。しかし、「月謝が高く、富裕層でなければ、通い続けるのは大変」という。