FGTは霧の中
今回の合意は、多くの問題を先送りした。
並行在来線の無償譲渡によるJR九州の収入減を、どうするかは今後の協議とした。
何より、開発のメドが立たないFGTの導入が不透明だ。文書は「(開業時の)平成34年度に先行車を導入する場合には活用する」との表現にとどめており、量産化の時期などは盛り込めなかった。
FGTの効果を疑問視する声は根強い。
博多-長崎間は現行1時間48分▽リレー方式1時間26分▽FGT1時間20分だ。リレー方式とほとんど差がない。JR西日本はFGTの山陽新幹線乗り入れに否定的だ。
一方、暫定開業に合わせて新たに投入する新幹線は、FGTの開発が進めば不要となりかねない。