独自技術こだわったボルボとマツダ 常識を変えたクリーンディーゼルエンジン (9/11ページ)

2016.4.3 17:10

新開発ディーゼルエンジを積んだV40 D4。

新開発ディーゼルエンジを積んだV40 D4。【拡大】

 これによって、原理的にNOxやPMの発生を減少させられる。ボルボは、燃料を噴射するノズルを1気筒あたり8個もつけさらにそのノズルから1回の爆発・燃焼行程で最大9回噴射することによって、混合気を可能な限り均一にして効率よく燃焼させることを狙った。注目すべきなのは、この過程で排気ガスの後処理のために最高3回までのポスト噴射が行われることだろう。効率的な燃焼と有害排気ガスの低減の両面で、この噴射装置は大きな役割を果たしているといえる。

 しかも、そこで設定した圧縮比は15.8ときわめて低い。この低圧縮比は混合気の均一化に有利に働くだけでなく、従来の高圧縮比エンジンよりもエンジン構造にかかる負荷を小さくしてくれるため、シリンダーブロックのアルミ化にも貢献している。

 マツダのディーゼルエンジンの場合には、従来は16が常識的な下限と考えられていた圧縮比を14にまで下げることによって、動力性能と排出ガス浄化性能の両立をめざした。これに対してボルボの場合には、15.8と可能な限り圧縮比を下げながら同時に、高性能の燃料噴射装置の開発に象徴される新たな最適燃焼の手法をとり入れ、そしてさらには少数生産という条件の下でも競争力に優れた自前のクリーンディーゼルエンジンをものにした。

 同じフォードグループに属していた小さな規模の自動車企業2社が、グループ離脱を機に独自路線を歩み、ディーゼルエンジンの分野で異なる発想でそれぞれに独創的な製品の開発に成功した、というのは興味深い事実だといえる。

しかも、ボルボのディーゼルエンジンの仕上がりは非常に優秀だ

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。