三菱東京UFJ銀 独自仮想通貨 実験で先陣 行内の取引管理費を削減

2016.4.7 08:16

三菱東京UFJ銀行の小山田隆頭取(寺河内美奈撮影)

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 三菱東京UFJ銀行が、独自の仮想通貨の実証実験に着手したことが6日、分かった。ITを活用した新しい金融サービス「フィンテック」の一環で、実用化されれば金融取引などの管理にかかわる費用を大幅に節約し、決済や国際送金、振り込みの手数料を安くできる可能性がある。実用化は数年先になりそうだが、世界の金融機関に先駆けて仮想コインを研究し、デファクト・スタンダード(事実上の標準)を握りたいという思惑がある。

 1日就任した小山田隆頭取が産経新聞のインタビューで明らかにした。

 同行は、独自の仮想通貨を、持ち株会社の三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)から「MUFGコイン」と名付けた。

 ほとんどの邦銀は現在、お金のやり取りを把握するため、すべての金融取引データを行内の大型コンピューターで管理している。

 だが、MUFGコインは、複数の小型コンピューターのネットワーク上で取引記録を管理できる「ブロックチェーン」と呼ぶ新技術を活用。処理の早さや改竄されにくい安全性が特徴で、大型コンピューターを介する必要がなくなるため、システム投資も抑えられるという。

 コインをスマートフォンに取り込む専用アプリを数百万円かけて試作。5人程度のメンバーで1~2月に最初の実験をした。メンバーは「ウォレット」と呼ぶアプリ上の財布にコインを貯金した上で、他のメンバーとやり取りした。

 小山田頭取は「インフラコストの低下メリットをどう顧客に還元できるか見極めたい」と説明。数千円程度の国際送金の手数料を大幅に引き下げられる可能性もあり、「3カ月ごとに成果を検証する」と述べた。

 関係者によると、顧客が自分の預金をスマホの専用アプリでコインに交換。空港などで外貨で引き出せる案なども浮上しているという。実現できれば、海外出張や旅行の際に口座から事前に現金を引き出して両替する手間が省ける。

 さらに、MUFGや米シティグループ、ドイツ銀行など金融大手40行は3月、ブロックチェーンで債券を発行する初の実験にも成功した。グローバル企業が全世界で社債を手軽に発行して必要な資金を集めやすくなる可能性がある。

 小山田頭取は「フィンテックは銀行業務そのものを変えていく。平成28年度は実践の年」と抱負を語った。

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