【トップの素顔】小仲正久 日本香堂ホールディングス会長兼CEO(6) (3/3ページ)

2016.4.12 05:00

慶應義塾中等部、慶應高校、慶應大学まで一緒だった北川正人氏(右)と=昭和30年代、中央

慶應義塾中等部、慶應高校、慶應大学まで一緒だった北川正人氏(右)と=昭和30年代、中央【拡大】

 ◆囲碁から宇宙観学ぶ

 東京・銀座の本社1階で料理店「銀座らん月」がオープンした後、2階には碁会所を開所しました。接収された松屋のPX(米軍基地内売店)に買い物に来るアメリカ人目当てにキヤノンが近くに売り場を置いていましたから、創業者の御手洗毅社長や、「銀座らん月」を利用する経済人らも大勢いました。

 そこに父は中学1年生の私を入会させました。棋士は高川秀格氏。私の入会直後に本因坊になられ、それから本因坊戦9連覇された功績で名誉本因坊になられます。父は自分の碁会所から本因坊が誕生するわけですから、それは大変な名誉なことだったと思います。

 高川本因坊から教わったのは「黒が先に打ち、次に白が打つ、石は基盤の上の線と線の交点に打つ」。基本中の基本だけ。そこから囲碁の持つ深遠な宇宙観にひたり、「筋を通す」ことの大切さを学びました。コツコツと筋の通った仕事をする、これしかありません。「無理筋」はどんな場合でも、成功しません。いまは打つ機会は少なくなりましたが、囲碁から経営の神髄と大きくいえば宇宙観を学ぶことができたと思っております。=月~金曜掲載

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