したたかな交渉術…安く買い叩かれたシャープ “身を捨てて浮かぶ瀬”はあるか (5/6ページ)

2016.4.16 17:08

会見が終わり顔を近づけて言葉を交わす、シャープの高橋興三社長(右)と鴻海精密工業の郭台銘会長(門井聡撮影)

会見が終わり顔を近づけて言葉を交わす、シャープの高橋興三社長(右)と鴻海精密工業の郭台銘会長(門井聡撮影)【拡大】

  • 会見は鴻海精密工業の郭台銘会長(中央)の独壇場となった
  • 会見中は鴻海精密工業の郭台銘会長(左)がシャープの高橋興三社長に握手を求める場面が何度も見られた
  • シャープと鴻海の契約会見は、2時間40分に及ぶロングランとなった
  • シャープと鴻海の契約会見には、日本だけでなく台湾メディアも多く取材に駆けつけた
  • シャープと鴻海の契約会見には、日本だけでなく台湾の報道陣も多く取材に駆けつけた
  • 鴻海精密工業とシャープの企業風土の違いを指摘した江丙坤・東京スター銀行会長
  • 業務協力覚書(MOU)を締結した台湾三三企業交流会・台日商務交流協進会の江丙坤会長(左)と大阪商工会議所の尾崎裕会頭=3月28日

 グローバル化にのみ込まれないか…

 鴻海傘下で経営再建にあたるシャープだが“身を捨てて浮かぶ瀬”はある。

 江氏は「鴻海は、日本の優れた技術を生かしながら、実際に海外で売れる商品を提案する能力にもたけている。両社が連携すればアジアの発展にもつながる」と期待を寄せる。

 シャープは、鴻海からの出資金について、有機ELに2千億円、液晶に600億円を投じる計画を立てている。米アップル社からiPhone製造を受注し、電子機器の受託製造業で世界トップに上りつめた鴻海にとって、シャープは非常に重要なビジネスパートナーとみられていることは間違いない。

 その一方で、郭会長は「適材適所に人員を配置できていない」とシャープの組織を分析。社員の雇用については「全員残ってもらえるようにしたい」と明言したが、ドラスティックな組織改革で徹底的なコスト削減を図っていく方針とみられる。

韓国のサムスンなどをライバル視する鴻海は…

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