こうした中、ベンチャーは優秀な学生を獲得するためインターンを活用。社風や仕事内容を理解し魅力を感じてくれれば、そのまま新卒として入社してくれる可能性があるからだ。1年を超す長期インターンで一緒に仕事をすれば、人となりも分かり、ミスマッチによる早期退職を防ぐこともできる。
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■えりすぐり学生 正社員と垣根なし
「インターンを、スタンダードに」を使命に掲げるアイタンクジャパンはその先駆的存在。丹羽健二会長は「インターンからえりすぐりの学生を採る」と意欲的だ。
同社にインターン生が新卒社員として加わったのは設立4年目の2011年からで、それ以降は毎年、入社している。「正社員以上のパフォーマンスを出すインターン生もいる。正社員とインターン生の垣根はない」と丹羽会長は言い切る。この風通しの良さを決め手に入社する学生もいる。インターンで同社に働いていた青山学院大生は、他社の内定を断って仲間入りし、1年目から関西支社の立ち上げに関わった。
さらに、インターンから新卒の流れを確立するため、15年5月からピザパーティーを開催。毎回10人前後の学生を呼び、ピザを食べながらざっくばらんに話しあいインターンに誘う。