障害者専門の就職・転職支援を手掛けるゼネラルパートナーズ(東京都中央区)は、日本初の統合失調症専門の教育・研修施設「リドアーズお茶の水」を開所した。社会との関わり方や働き方について考える機会を与えるため、体験型の研修を実施し就職を支援する。今後、他社にもノウハウを提供して活用してもらうことで、統合失調症の人の就労人数を増やす。
統合失調症は精神障害の一種。何かの原因で情報や刺激に敏感になりすぎて、脳内のネットワーク機能が失われてしまう状態を指す。代表的な症状としては意欲減退、幻覚、妄想、認知機能障害などがあり、生活全般に支障をきたすことがある。患者は100人に1人いるとされ、発症年齢は10代後半~30歳までが全体の70~80%を占めている。
若いときに発症すると社会に出る機会を失い、就業未経験になってしまう。このため就労が困難になることが多いが、専門的な支援サービスはこれまで存在しなかった。同社は障害者総合支援法に定められた就労移行支援事業として、鬱症状、発達障害、聴覚障害の各専門の支援サービスを行っていることから、それらのノウハウを蓄積し、統合失調症の人にとって必要なプログラムを開発した。