王子ホールディングスと丸紅は27日、マレーシアの感熱紙・ノーカーボン紙の加工・印刷会社テレペーパーに計76%を出資する契約を結んだと発表した。同社の発行済み株式を王子ホールディングスが40%、丸紅が36%取得する。
世界の感熱紙市場は約110万トンと年率4%で成長し、中でもアジアはクレジットカード利用の増加や格安航空会社の台頭によるチケット増で感熱紙需要が10%で成長しているのに対応する。
テレペーパーはマレーシアの感熱紙加工のシェア首位で東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心に世界へ輸出し、約53億円(2015年)を売り上げている。
王子はすでにタイに感熱紙やノーカーボン紙の生産会社「王子ペーパー(タイランド)」を持ち、加工・印刷会社への参画でアジアで川上から川下までの一貫事業に取り組むことで効率経営につなげる。一方で丸紅は今回の出資を機に事業ノウハウを蓄積し、他のアジアへの横展開を探る。