“中国で認知度ゼロ”だったドンキの悔しさ なぜ訪日客が飛躍的に増えたのか? (4/7ページ)

2016.6.5 17:07

 戦略進化2:ニーズをつかんだ特典付きカード

 マップと同時に取り組んだのが、日本人向けの会員制サービスのシステムを応用した訪日客向けの「ようこそ!カード」という各種特典付きカードだ。国内外の旅行会社700社と提携し、チケットと一緒に渡してもらう仕組みを導入。ホテルでは、チェックイン時に手渡してもらった。

 「ようこそ!カード」の特徴は、海外のどの提携先で配布したカードが日本のどの店舗で使用されたかがわかることだ。免税販売のデータと合わせれば、どの国の旅行客がどの店でどんな商品を買っているか、自社のインバウンドの市場動向をリアルタイムでつかみ、各店舗の品揃えに活かせる。

 「商品の全ジャンルに関するデータを持っている点では、ドラッグストアさんより多分優勢でしょう」(中村氏)ドン・キホーテの訪日客の時間帯別売上高のピークは夜10時台で、昼間の3倍も高い。夕食後、マップを手に街を散策しながら、ドン・キホーテの店舗に入ると、そこには自国の言語のPOPがついた売れ筋が並ぶ。24時間営業で「夜の観光」需要の取り込みに成功したのも戦略の進化の成果だ。

 戦略進化3:地域連携で街を目的地に

 インバウンド戦略に本格的に取り組んでから1年後、中村氏は山梨県の石和温泉組合の幹部から提案を受け、一歩踏み込んだ取り組みに挑戦する。幹部いわく、「訪日の宿泊客は午後7時過ぎには何もすることがなくなる。

「当社対関係先という関係ではなく、地域で共生し、共栄していく」

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