新幹線の導入を目指す米南部テキサス州での高速鉄道計画に関し、JR東海は9日、計画を進める米企業が新幹線車両を運転できるように連邦鉄道局(FRA)に認可申請をすることを明らかにした。今夏にも申請する見通し。
JR東海が技術支援のために同州に設けた子会社の加賀山慶一社長(48)が同日、首都ワシントンで共同通信のインタビューに答えた。認可されれば東海道新幹線のN700系をベースとした車両の営業運転に向けた準備が本格化する。
「テキサス新幹線」は大都市ダラス-ヒューストン(約385キロ)を片道約1時間半で結ぶ予定。2021年にも営業運転を始めることを目指しており、巨額の建設費が課題となっている。
米当局は鉄道の安全性確保をめぐり、衝突した場合の耐久性を重視。テキサスでは踏切がない専用軌道を設け、運行のシステムを含めた新幹線技術を導入するため、米企業とJR東海は、軽量の新幹線車両を走らせても「安全を担保できると説明してきた」という。