企業が株主総会に諮る議案について投資家に賛否を助言する米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が、東芝の新社長就任案に反対を表明したことが14日、分かった。また、エアバッグのリコール(回収・無償修理)問題に揺れるタカタの高田重久会長兼社長の取締役再任議案に、反対する意向を示した。
東芝は22日に株主総会を開き、次期社長に内定している綱川智副社長ら取締役の人事案を株主に諮る予定だ。ISSは綱川氏についてのみ反対としている。ISSはリポートで綱川氏への反対理由について、不正会計を起こした企業文化が維持され、旧経営陣による影響を残してしまうためと説明している。
ISSは昨年9月に開催された臨時の株主総会でも、現在の室町正志社長ら3人の取締役再任に反対していたが、総会では承認された。
高田氏については、創業家の一人で12年間にわたり役員を務めており、一連のリコール問題に責任があると指摘した。タカタは28日に株主総会を開催する予定。