東芝の株主総会は、開始から2時間が経過しても、株主からの質問が止まなかった。東芝が成長の柱の1つに位置づけるエネルギー分野の原発事業についても不安の声が挙がった。
株主 「原発はひとたび事故が起きた場合、収束に多大な時間とお金かかる。再生可能エネルギーの占める比率を高め、原発の比率は下げられないか」
室町正志社長 「当社としては、再生可能エネルギーの比率は高めていきたい」
志賀重範副社長 「普及している太陽光や風力だけでなく、水素も含めてさまざまなエネルギー技術を開発している。それぞれの国にエネルギー政策があり、具体的な目標が定められている。火力にも注力し、適合できるよう技術を高めていきたい」
男性株主 「(米原発子会社の)ウエスチングハウスの資金調達コストが上昇している。どうやって資金を集めるのか」
志賀副社長 「基本的には、資金は顧客が手配する。国の支援が必要な場合は、間に入って、融資の手伝いをすることもある。一部には投資する場合もあるが、慎重に判断していく」
総会では、東芝社員のコンプライアンス意識の低下に対する不信感もあらわとなり、意外な“暴露話”も飛び出した。