平成27年3月期に165億円超の報酬を得て話題になったニケシュ・アローラ副社長が電撃退任するという発表から一夜明けた22日、ソフトバンクグループは都内で定時株主総会を開いた。アローラ氏を「後継者」と言い続けてきた孫正義社長が、心境の変化をどう語るかが注目され、不安定な天候にもかかわらず、会場には多くの株主が詰めかけた。
午前10時、孫社長が議長席に着いた。笑顔で株主席を見つめるが、少し固い表情だ。あいさつがひと通り終わると「なお、昨日の発表のように、ニケシュ・アローラ副社長は代表取締役を退任するため、本総会は欠席しますが、皆様にごあいさつがあります」と切り出した。
孫社長が「ニケシュ」と呼びかけると、アローラ副社長が姿を現し、株主に向けて英語で語り出した。
アローラ氏 「株主の皆様に、2年間ソフトバンクでお仕事をさせていただいたことにお礼を申し上げる。社員の皆様には、グローバルな通信会社のあり方を教えていただいた。孫社長には、すばらしいアイデア、人類に対して貢献する方法について学ばせていただいた。(買収した米携帯子会社の)スプリントに対する孫社長の決意はすばらしい。成功をお祈りしたい」