シャープは「金持ちの息子」?
人員削減をめぐっては、シャープの次期社長に就く、鴻海グループの戴正呉副総裁が株主総会後、記者団に対し「全世界で削減する可能性はある」と語っている。
戴氏は具体的な規模は明言しなかったが、関係者によると、削減が検討されているのは海外4千人、国内3千人で社員以外に協力会社社員を含むという。「一生懸命やっている人と、寝ている人が同じ給料なのはおかしいので、必ず変えたい」と戴氏。
その戴氏はまたシャープの社風を「金持ちの息子のよう。ぜいたくで、期限もコスト意識もなく、責任もない」と批判し、「郭会長は、日本人に経営を任せたいと候補者を探したが、このような財務状況では無理だと結論づけた。自分の息子は自分で教育できないだろう」と明かした。そのうえで「早ければ3年、遅くとも6年、シャープの業績が好転すれば次の社長は日本人に引き継ぎたい」と述べた。
ロボホンもコストダウン?
株主総会のあった鴻海の本社では、株主や報道関係者向けにシャープの家電製品などが多数展示されていた。総会最後の株主による採決中に会場を抜け出した郭会長は、シャープ買収を「私の人生で二度目の創業のような気持ち。必ず成功させる」と自ら報道陣に積極的にPR。