パナソニックが、ザ・ビートルズをはじめ多くの一流ミュージシャンが使用してきた英ロンドンの録音スタジオ「アビーロードスタジオ」とパートナーシップ契約を結び、オーディオブランド「テクニクス」のアナログレコード用ターンテーブルのプロモーション活動で協力することが26日、分かった。レコードの需要が英国で急増する中、テクニクスの技術が同スタジオのスタッフに高く評価されたことが背景にある。
アビーロードスタジオは、テクニクスが24日に世界限定1200台で発売したターンテーブル「SL-1200GAE」をマスタリング(原盤制作)ルームなどに3台設置した。原盤の音質チェックに使用されるという。
「SL-1200GAE」は、高い回転精度に加え、振動を格段に減少させた「コアレス・ダイレクトドライブ」方式を導入している。パナソニック海外マーケティング本部の笛木哲也主幹は「各部署に分散していた技術者50人とデザイナーをかき集めて、一から設計し直した」と開発の経緯を説明する。
テクニクスは、昭和40年に松下電器産業(現パナソニック)が立ち上げたハイファイオーディオブランド。平成22年に撤退したが26年に復活し、ブランド創設50周年の27年にはアナログレコード用ターンテーブルを開発した。