旭化成は28日、昨年10月に子会社の旭化成建材によるくい打ちデータ偽装が発覚してから初となる株主総会を東京都内で開いた。冒頭で小堀秀毅社長が、「多くの方々の信頼を損ない、多大なるご迷惑とご心配をおかけしていることを心からおわびする」と謝罪。これまでの経緯や再発防止策の説明も行った。総会は、過去最長の2時間34分で終了。出席者も917人で最多だった。
株主からは、データ偽装の原因や経営責任の取り方に関する質問が出たほか、「くい打ち問題の教訓を厳しく受け止めてほしい」とする意見もあった。「どういう説明をするか聞きたくて初めて参加した」という東京都杉並区の女性(56)は、「誠意は感じた。(問題の発端となった)横浜の傾斜マンションについてどれだけ補償費用が発生するか心配だが、株は持ち続けたい」と話した。