■「これからは健康」 高橋翁と会社設立
高橋荒太郎翁と青年会議所活動で出会ってから、次第に交流を重ねていく中で、1984年ごろ、「どこか、小豆島にいい土地はないか」と高橋翁からふいに聞かれました。その目的や意図するところはまったく分かりませんでしたが、たまたま私の後見人である西瀧照吉翁から、「5000坪の小さな半島の土地が売りに出ている」と教えていただいていたので、さっそくその土地のことをお知らせし、高橋翁と西瀧翁と私の3人で視察に行くこととなりました。
◆土地買収 3分で決断
高橋翁は西瀧翁の3歳年長で、ほぼ同年代でしたので、お二人が顔を合わせると違和感なくすぐに打ち解けていらっしゃいました。お二人が車から降りて、たった3分くらいで決断され、高橋翁が「ここを買いなさい」と私に示唆されました。尊敬する高橋翁の直感ですから、迷わず引き受けることにいたしました。西瀧翁に土地の地権者と交渉していただき、高橋翁が購入されました。
85年10月19日、その地に、「心と体の健康を追求して小豆島の発展に寄与する」ための「小豆島ヘルシーランド株式会社」をご一緒に設立いたしました。その日は高橋翁のお誕生日です。社名は、高橋翁に名付けてもらいました。「これからは健康だよ」が高橋翁の口癖でしたから、ヘルシーという言葉を用いたのであろうと考えています。
高橋翁が筆頭株主で、母の久代が2番目の株主、賛同していただいた青年会議所の仲間や西瀧翁も株主になってくれました。代表取締役は、私が務めました。33歳でした。