武田の試薬品子会社買収へ 富士フイルムが入札検討

 富士フイルムホールディングスが武田薬品工業の試薬品子会社、和光純薬工業(大阪市)の買収を検討していることが22日、分かった。武田が売却に向けた入札を8月にも実施する見通しだ。富士フイルムのほか英投資ファンドなども関心を示しているもようで、買収額は1千億円程度になると予想されている。

 富士フイルムは、写真フイルム事業からデジタル関連事業や医療事業へのシフトを加速しており、東芝が医療子会社をキヤノンに売却した際にも名乗りをあげていた。

 和光純薬は国内試薬業界最大手で、武田が株式の71・8%を保有している。2015年度の売上高は約760億円。

 富士フイルムは「(入札への参加を)検討しているのは事実だが決まっていることはない」とコメントしている。