直流省エネ事業、三菱電機が拡大

 三菱電機は27日、サーバーが集積したデータセンターや、ビル、工場、駅などの省エネルギーに貢献する「中低圧直流配電システム事業」の展開を開始すると発表した。太陽光発電システムや蓄電池から供給する電気を配電時に直流から交流に変換することなく、LED(発光ダイオード)照明やテレビなどの機器で使えるようにし、変換時に生じる電力ロスを削減するのが狙い。2025年度までに売上高100億円以上を目指す。

 すでに三菱電機は、データセンター向けの直流配電システムを商品化。企業の省エネや事業継続性(BCP)への意識の高まりを受けてビル、工場、駅などにも適用対象を広げる。

 香川県丸亀市にある「受配電システム製作所」構内に建設した実証棟を27日から稼働。実証結果をもとに、まずは電圧380ボルト級のシステムを市場に投入。17年度からは適用範囲を1500ボルト以下にまで拡大し、国内外で事業展開する計画だ。