生命保険大手4社の平成28年4~6月期業績が10日出そろった。円高で外国債券の利息や配当金を円に換算したときに目減りしたことが響き、4社ともに本業のもうけを示す基礎利益が前年同期比で減少した。
日本生命保険は1・5%減の1435億円。買収した三井生命の業績が反映されたが、海外生保事業の悪化が響いた。第一生命保険は金利低下に伴う退職給付費用の負担増などもあり、63・0%減の593億円となった。
住友生命保険は買収した米生保シメトラ社の一部業績が反映されたが、49・5%減の427億円にとどまった。明治安田生命保険は前年同期と比較できる単体で24・1%減の877億円だった。売上高に当たる保険料等収入は、日銀のマイナス金利政策による運用難で貯蓄性の高い一時払い終身保険の休止などの影響が出た。第一は18・3%減の1兆923億円、明治安田の単体は23・0%減の7486億円だった。
一方、日生は三井生命を加えた連結で6・5%増の1兆3623億円を確保し、住生は個人年金などの販売が好調で5・7%増の7891億円となった。