“買収王”孫正義社長の眼力 ソフトバンクが仕掛ける未来への巨額投資 (1/4ページ)

2016.8.15 07:06

英アームの巨額買収で「未来社会を変える」というソフトバンクグループの孫正義社長。市場の懸念を払拭することはできるか=7月28日(ブルームバーグ)
英アームの巨額買収で「未来社会を変える」というソフトバンクグループの孫正義社長。市場の懸念を払拭することはできるか=7月28日(ブルームバーグ)【拡大】

 「たかが3兆円、と言ったら怒られるかもしれないが…」。“買収王”の名をほしいままにする孫正義・ソフトバンクグループ社長が、再び市場を驚かせた、英半導体設計大手アーム・ホールディングスの巨額買収。約3兆3000億円は海外企業へのM&A(合併・買収)で過去最高額だ。日本企業の大型海外M&Aベスト5のうち、3つをソフトバンクグループが占め、桁違いの投資意欲を改めて印象づけた。

 しかし、もう一人のM&Aの達人でソフトバンクグループの社外取締役を務める永守重信・日本電産社長は、時間軸の長い買収には不確定要素があり得ることから「私なら3300億円でも買わない」と発言。数十年先を見通す自身の眼力を信じ、巨額投資に踏み切った孫社長の判断の成否が、これまで以上に注目されそうだ。

 「立志伝」総仕上げへ予断許さず

 「今回はフルスイングしたつもりはない。コントロールショットの範囲です」

 7月28日の2016年4~6月期決算説明会で孫社長はアーム買収について、ゴルフに例えてこう語り、会場を沸かせた。「7割も現金で支払ったのは初めて。余裕を持って資金調達できた」としており、これまでのように会社の調達能力を超えた投資ではない、という意味だ。

まずはその問いと、孫社長の反論を振り返ってみたい

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