【フロントランナー 地域金融】鹿児島相互信用金庫長島支店(3)

2016.8.24 05:00

鹿児島相互信用金庫長島支店の野添政一郎支店長
鹿児島相互信用金庫長島支店の野添政一郎支店長【拡大】

 □野添政一郎支店長

 ■総合コンサル力高め地元に貢献

 独自の地方創生を展開する長島町の井上貴至副町長と積極的に意見交換する鹿児島相互信用金庫長島支店の野添政一郎支店長は、活動支援の一つとして「長島大陸食べる通信」(食べる通信)にも協力している。

 食べる通信は、町の食材と情報誌がセットになって届く定期購読誌。2015年12月からインターネットで販売を開始し、これまでにブリや「不知火(デコポン)」などの特産品を発送してきた。情報誌には特集食材の生産者のストーリーや町の情報、特集食材を使ったレシピなどが掲載されている。

 野添支店長はこの食べる通信の編集者の一人として参加。特集食材の提供者として取引先の事業者を紹介したり、長島町の産業の魅力を伝える記事のアイデアを出したりしてきた。

 「食べる通信の良いところは生産者と消費者の間に顔が見える関係ができること。読者専用の交流サイトがあり、取引先からは消費者から直接感想が聞けて、モチベーションが上がった」などの反響があると、野添支店長は話す。

 こうした地域密着の取り組みに力を入れている長島支店の営業担当者は3人。30代前半が1人、20代が2人という若手中心のメンバーだ。そこで、取引先の実態把握や提案力を身につけてもらう工夫として野添支店長が行っているのが、決算書分析をシステムなどを使わず担当者自らの手で行うことだ。

 現在は取引先から決算書をもらっても、システムなどで数値化して分析する場合が少なくないが、手作業によって取引先の業況がどのように変化しているのかを実感を持って理解してもらうようにしている。

 また、野添支店長は事業性融資や住宅ローンなどの商品ごとにオリジナルの進捗(しんちょく)管理表を作成し、支店のパソコンで情報共有できるようにしている。管理表には進捗段階ごとに情報入手、審査、承認、実行という欄があり、印を付けるだけで簡単に進捗状況を記入できる。

 この情報をこまめにチェックし、担当者に声をかけることにより成約までの対応のスピード化を図っている。

 14、15年度と2年連続で店舗業績評価における優秀店舗にも輝いた長島支店。野添支店長は今後についても、「信用金庫は地域と運命共同体。地域の産業を支えるために何が必要かを考え、常に学ぶ姿勢を大切にしながら、総合的なコンサルティング力を高めていければ」と、地元貢献に意欲を示している。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp

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