そこで、大手製造業でマーケティングを経験した後に起業し、アプリ開発を中心とした新規事業に数多く関わる富井大輔さん(41)を迎えた。コンサルタントとして机上でアドバイスをするだけでなく、自身の経験を軸にして現場を動かしていける専門家だ。週1回、同社の名古屋本社や東京オフィスに顔を出し、事業開発に関わっている。
現在は富井さんを交えて、新しいソリューションの考え方などが活発に議論されているという。プロジェクトメンバーには、日本の歴史や観光地が大好きな若手の中国人社員も加わり、よりユーザーに近い目線でサービス開発が進む。現状は単一のプロジェクトだが、こうした新たな動きは今後、同社内の他部門にも影響を与えていくかもしれない。インバウンド需要の取り込みは、日本各地で対応が求められている課題。最新の成功事例が同社から発信される日も近そうだ。
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【プロフィル】福田悠
ふくだ・ゆう サーキュレーション執行役員、シニアコンサルタント。1982年生まれ。中央大学理工学部を卒業後、総合人材サービス大手を経て、2014年サーキュレーション創業に参画。現在は、数々の企業とのアライアンスを手がけながら、製造業チームのマネージャーとして、地方を含む中小企業の経営支援に従事。