【群馬発 輝く】糀屋 食にとどまらず 発酵は無限の可能性 (1/5ページ)

2016.9.22 05:00

糀たまり漬けだけでも15種類以上。商品のラインアップは豊富だ=群馬県高崎市
糀たまり漬けだけでも15種類以上。商品のラインアップは豊富だ=群馬県高崎市【拡大】

  • 飯島藤平社長
  • 幅広い年代に支持されている「こうじのしずく」

 初代当主は戦国時代に箕輪城主・長野氏に仕えた武士だった。だが、長野氏が武田信玄によって滅ぼされたのを機に侍を廃業、永禄9(1566)年に店を構えたのが「糀屋(こうじや)」。実に450年の歴史を持つ老舗だ。現在の社長、飯島藤平氏(60)は第22代当主となる。

 「創業当初はみそづくりに必要な糀を供給していたが、やがてみそ、漬物、甘酒など米糀を使った加工品を次々と扱うようになった」と飯島社長は話す。

 ◆常温長期保存の甘酒

 昨年の秋、取引先のドラッグストアから「常温で長持ちする甘酒ができないか」とのオファーを受けた。食品添加物が入っていない糀屋の甘酒は冷蔵保存が必要で、賞味期限も1カ月程度だった。

 通常、長期間の保存を実現させるためには長時間の加熱による高温殺菌が不可欠とされる。だが、そうすると商品の味や品質が落ちる。そんな時に知ったのがマイクロ波殺菌だった。

 「電子レンジを思い浮かべてもらえればいい。マイクロ波は短時間で物体そのものを熱くすることができる。瓶詰の甘酒が適しているとピンときた。この技術は今は熱湯で殺菌している漬物にも応用できる」と飯島社長。県の後押しもあり、今年12月から来年1月には常温で賞味期限半年の甘酒が商品化できるめどがついた。

 常温長期保存の実現で、期待されるのが大幅な販路拡大だ。これまではインターネットなどによる直送と店頭などでの販売だった。

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