「VR共感力」には増やす要素と減らす要素がある。その状況やテーマについて、実際の経験が豊富な人ほど怖がる。「『高所恐怖SHOW』では、舞台装置の上で作業している人が、扉開いた瞬間にギブアップ」したという。体験が仮想であっても状況への恐怖感を誘うらしい。
逆に減る要素は「VR擦れ。慣れてしまっている。理屈でこういうことが起こると理解しながらやっている」。仕事で来ている人にそういった反応があるらしい。「楽しもうと思う人は楽しめる。この状況に夢中になっているかがリアリティにつながる」。斜に構えた人でも、夢中にさせるような仕掛けがVRには必要だといえそうだ。
20代や30代が圧倒的に多かった「VR ZONE」に、テレビアニメーション「装甲騎兵ボトムズ」を題材にしたアクティビティが導入されて起こったことも、VRコンテンツの市場を見る上で参考になりそうだ。当初は「VRをやらせる力として、テーマが強いのかIP(知的財産)の力なのか不明になる」と、キャラクター性を持ったアクティビティを置かなかった。