二輪車各社が排気量1000cc級の大型スポーツ車で新車攻勢をかける。ドイツ・ケルンで開かれている国際見本市「インターモト」に、ホンダやヤマハ発動機など日本メーカー4社が新型車を出展。欧州や日本などで安定的な人気のある大型車の販売を増やし、収益改善につなげる考えだ。
ヤマハ発動機は6日、主力大型車「MT-09」を3年ぶりに一部改良し、インターモトに出展したと発表した。ヘッドライトを単眼から4灯に変更するなど外観を刷新し、滑らかな変速を可能にした新システムを採用するなど走行性能も改善した。12月に欧州で発売し、日本にも順次投入する予定だ。
川崎重工業は大型6車種の2017年モデルを出展。主力の大型スポーツ車「ニンジャ 1000」は、曲がる際の車体の傾きをセンサーで検知し、ブレーキ圧などを最適に電子制御するシステムを新たに搭載した。シートを広くして長距離ツーリングにも対応し、「趣味で乗る層にアピールする」(広報部)。
スズキは海外向けの高性能スポーツ車「GSX-R1000」を8年ぶりに全面改良し、公開した。新開発の直列4気筒エンジンはレースで培った技術を生かし、最高出力は202馬力(欧州仕様)と従来モデルから約1割引き上げている。