“新電力の最大手”東ガス、電力事業拡大に意欲 17年度末までに契約100万件

東京ガスグループの取り組みを説明する広瀬道明社長=6日、東京都内
東京ガスグループの取り組みを説明する広瀬道明社長=6日、東京都内【拡大】

 東京ガスの広瀬道明社長は6日、都内で記者会見し、4月の電力小売りの全面自由化に伴い参入した電力事業について、2017年度末までに累計100万件の電気契約を目指す方針を明らかにした。電力担当役員を新設することも検討するといい、“新電力の最大手”が電力事業の拡大に意欲を見せた。

 東ガスによると、4日時点での電気契約数は約48万2000件。7月には初年度目標の40万件を早々に突破し、目標を53万件に引き上げていた。広瀬社長は契約が伸びた要因を「従来の東京ガスに対する信頼に加え、ライフバルを中心とした営業努力、サービスが相まった」と分析。今後も顧客サービス向上に注力し「電力会社に匹敵するような組織体制を作っていければ。電力のことだけ考える役員がいてもいいのではないか」と述べた。

 一方、来年4月に始まる都市ガス小売りの全面自由化については、「(契約の)2、3割はスイッチングされると覚悟している」と危機感を示した。