今年1月から試験販売を行ってきた阪神百貨店梅田本店では、今月12日に伊予の媛貴海を“正式デビュー”させ、18日まで販売している。1日数匹程度しか入荷できず、刺し身、すしをそれぞれパックにした限定販売(1パック1080円)だが、来店客の反応も上々だという。
同店の生鮮・惣菜商品部バイヤー、西本和也さん(41)は「味と価格のバランスが優れていて、その部分に敏感な大阪の人に、自信をもってお勧めできます。何より味に間違いがありません」と太鼓判を押す。イベント終了後の20日からは毎週木~土曜日の定期販売にも乗り出す予定だ。
今月29、30の両日には、堺市北区の「天下の台所 大起水産 海鮮レストラン堺店」が、伊予の媛貴海の刺し身と握りずし(各680円)を販売し、関西のレストランでは初お目見えすることにもなっている。
完全養殖スマは、和歌山県が愛媛県より数日だけ早く大阪市内の百貨店に出荷したが、愛媛県側も今回の先行販売に続き、今年12月ごろには本格的な出荷が始まる。愛媛県大阪事務所の三谷誠一所長(53)は「大阪は食の都、天下の台所といわれるだけに、舌が肥えた人が多い。大阪の人はおいしいものしか買わないし、おいしいものならお金を払ってくれる。まずは『伊予の媛貴海』の良さを知っていただければ」と自信を見せている。