--開発中の車種に合わせてカラーを決めるのですか。それとも、次に作りたいカラーを決めて、その世界観にふさわしいフォルムを作るのですか。
宍戸さん「実は両方あります。車種がある場合は、それに合わせた色を2~3年後に向けて開発するのですが、難易度の高い色に関しては、まだ車種や形状がないうちから先行開発することもあります。ただ、プロジェクトに関しては同時に動きながらやっているので、フォルムに色を当てるというよりは、一緒に作り上げていくという感じです」
--車種によってカラーラインアップを変えるのでしょうか。また、性別や年齢層を意識しながら色を作るのでしょうか。
宍戸さん「シルバー、ホワイトパール、ブラックなどレクサスの基盤となるラインアップはあります。それとは別に、車種の個性を表現する色として、RC Fの『ヒートブルー』やRXの『グラファイトブラックガラスフレーク』といったカラーを新規開発しました。また、海外ではRXユーザーの半数が女性なので、女性向けにブラウン系のエレガントな室内色を提案しました。既存車種のフルモデルチェンジを行うときは、お客様の女性比率や年齢層など、こちらで持っているデータを活用しながら、カラー企画をしています」
--年齢層によってカラーの好みは違うんでしょうね。
宍戸さん「そうですね。レクサスとしてもユースを取りたいので、今までとは違うアプローチを提案して企画を進めたり、最近も実際にそうした経緯があるので、少し若返らせたいときにキャラクターカラーでインパクトのある色とか作ったりしますね」
--インパクトのあるキャラクターカラーとは。
宍戸さん「白、黒、シルバーなどニュートラル系以外の色ですね。RXならブラウンなどです」