民間企業と警察の連携相次ぐ 特殊詐欺やサイバー防犯で活躍 (1/2ページ)

 警察が民間企業と組んで、社会問題の対策に乗り出す動きが相次いでいる。警視庁は大京グループのマンション管理会社、大京アステージ(東京都渋谷区)にマンション業界としては初めて、「振り込め詐欺被害防止アドバイザー」を委嘱。約2100人が警視庁と連携し高齢の居住者らに向けて、特殊詐欺に対する広報啓発活動を始めた。一方、宮城県警はパソコンや情報家電などICT関連製品のサポートサービスを行うキューアンドエー(同)に対し、インターネット社会の防犯に取り組むサイバーパトロールを委託した。

 大京アステージは全国の約43万世帯と接点を持ち、「近年はさまざまなサービスの提供に力を入れている」(宮川公之介常務)。その一環として5000人の管理人が認知症のサポーターとなる講習を受けている。今回は東京都内の全管理受託物件(約2600組合)に勤務する管理員と本社社員らが委嘱された。

 警視庁がまとめた2016年1~8月の特殊詐欺被害額は約37億円。このうちオレオレ詐欺が7割以上を占め、前年実績を上回っている。オレオレ詐欺の被害者は70~80代が圧倒的に多く8割が女性。警視庁の担当者は「女性の70代以上にターゲットを絞ってフォローすると、被害がぐっと減るのでは」と話している。

 このためアドバイザーは、日頃の会話を通じて振り込め詐欺の被害防止について、注意喚起を行っていく。また、マンションの空室状況も把握していることから、警視庁では詐欺犯人のアジト発見につながる情報提供にも期待している。