■ネットワーク活用、海外に橋渡し
もみじ銀行三篠支店の三名田多佳男支店長は、銀行ネットワークや本部機能の活用を切り口とした課題解決提案にも力を入れている。
もみじ銀行、山口銀行、北九州銀行の3行からなる山口フィナンシャル・グループではグループのネットワークを生かし、マッチング情報の共有や商談会の開催なども行っている。広域でマッチング先を探せることから、販路拡大を検討している企業にとってメリットは大きい。そこで担当者には、このネットワークを活用したアプローチを行うことをアドバイス。「当行は広いネットワークを持っているので他地域の企業もご紹介できます」といった声かけからニーズ喚起をさせている。
また、本部と連携した三名田支店長の支援が奏功し、海外現地法人を持つ企業への融資につながった事例もある。
その案件は、高い技術力を持つ自動車関連の製造業者で、タイに製造拠点として現地法人を持っていた。メインバンクは他行だったが、担当者が定期的に訪問を続ける中で、経理実務者から「これまでは親子ローンでの調達が主体であったが、現地法人にてバーツ建てでの直接資金調達を検討している」といった話を耳にした。