サムスン、欠陥スマホで取引企業の在庫全額補償を発表

 韓国のサムスン電子は18日、欠陥が判明した新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」の生産・販売停止に伴い、部品を製造する取引企業で生じた在庫について全額補償すると発表した。

 サムスン関係者は「韓国だけでなく各国の取引企業に対応する」としており、日本の部品メーカーも対象に含まれるとみられる。

 サムスンは企業数や補償額を明らかにしていないが、聯合ニュースは「70社以上、2000億~3000億ウォン(約184億~約276億円)に上る」との推定を伝えた。

 関係者によると、補償額は12日に下方修正した2016年7~9月期の連結決算(暫定集計)に反映させた。

 サムスンは、完成した部品はサムスンへの納品価格を、製造前の原材料については購入価格を、それぞれ全額補償する。製造中の部品については各工程の価格を計算し、補償するとしている。取引企業には17日に通知したという。

 また、取引企業の経営への負担を考慮し、別の機種を発注することなどを「積極的に検討する」と説明した。

 サムスン幹部は「取引企業に心配を掛け申し訳ない。各社の負担を最大限減らすよう、迅速に補償を完了させる」と話した。(ソウル 共同)