□平出淑恵(酒サムライコーディネーター)
ロンドンで開催され、30年以上の歴史を持つ世界最大規模のワイン審査会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)にSAKE部門が創設されたのが2007年のこと。ワインのひのき舞台から、世界に向けて、品質の高い日本酒を毎年発信できる好機となっている。
10月21、22の両日、東京・日本橋の野村不動産ビルYUITOで、IWC公認の「プレミアム日本酒試飲会」が開かれた。今年同部門の9つのカテゴリー(普通酒、本醸造酒、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒、吟醸酒、大吟醸酒、古酒、スパークリング酒)や地域別などで「最優秀トロフィー」を含むトロフィー以上の銘柄ばかりを集めた。
今年のSAKE部門には、過去最大となる1282銘柄の日本酒が出品。ワイン部門と同じように「ゴールドメダル」の受賞率は5%未満の狭き門。トロフィーは、そのゴールドメダルからえりすぐられた、上位の銘柄という意味もあって、イベント当日に全国から集まった蔵元の表情は皆、誇らしげだ。
YUITOでの、このイベントは今年6年目。一般参加者を対象として行う22日の本祭の前日、昨年から主催を務める野村不動産の顧客や関係企業を招待して、頂点の「チャンピオン・サケ」はもちろんのこと、トロフィーを受賞した蔵元らによる前夜祭を行った。この会の総責任者である同社都市開発事業本部の横山英大執行役員は「大きな反響から今年は前夜祭にさらに力を入れた」と話す。